(1) はじめに
日経平均は前日比792円07銭高の5万4,341円23銭となった。
S&P500は0.5%下落し、銀行株の下げが重しとなった。
金は一時1オンス4,641.40ドルの最高値を付け、安全資産需要が意識された。
(2)今日のポイント 3つ
- 日本株は最高値圏で推移し、追加の景気刺激策を巡る思惑が意識された。
- 米国株は金融株の下落が目立ち、主要指数が下押しされた。
- 金は地政学要因を背景に高値圏となり、原油は供給不安が意識された。
(3)日経平均:動きと背景
日経平均は前日比1.48%高の5万4,341円23銭で引けた。
国内で衆院解散・総選挙の可能性が報じられ、景気刺激策への思惑が意識された。
為替が円安方向に振れた局面では、輸出関連を中心に追い風と受け止められた。
一方で国内金利は上昇し、国債入札の需給が材料として意識された。
短期的な過熱感を警戒する見方もあり、上値では利益確定売りが出やすい局面と報じられている。
(4)セクターの傾向
東京市場では、鉱業や石油・石炭関連が上昇しやすい地合いだった。
半導体関連は買われる銘柄があり、指数への影響が意識された。
一方で、値下がり業種も混在し、個別要因での選別色が残った。
米国市場ではエネルギーと公益が相対的に堅調だった。
米国では金融が大きく下げ、指数全体の重しになった。
(5)個別株:高騰・下落が目立った銘柄
(5-1)上昇が目立った銘柄
- アドバンテスト(6857)は半導体検査装置の大手。
半導体関連株が買われ、株価が上昇したと報じられている。 - ファーストリテイリング(9983)は衣料品「ユニクロ」を展開する小売大手。
指数寄与度の大きい銘柄として買いが入り、日経平均を押し上げたと報じられている。 - トヨタ自動車(7203)は世界有数の自動車メーカー。
輸送用機器の上昇が目立つ中で株価が上昇し、追加の景気刺激策を巡る思惑も材料として意識された。 - SUBARU(7270)は自動車メーカーで北米比率が高い。
輸送用機器が堅調となる中で株価が上昇し、為替動向も意識されたと報じられている。 - 東京エレクトロン(8035)は半導体製造装置の大手。
半導体関連株が買われ、株価が上昇したと報じられている。
(5-2)下落が目立った銘柄
- 電通グループ(4324)は広告・マーケティング大手。
海外事業の売却計画を巡る報道を受け、株価が大きく下落したと伝えられている。 - ウェルズ・ファーゴ(WFC)は米国の大手銀行。
決算内容が市場予想を下回ったとされ、株価が下落した。 - バンク・オブ・アメリカ(BAC)は米国の大手銀行。
銀行株全体が売られる流れの中で下落し、クレジットカード金利上限案への警戒も意識されたと報じられている。 - シティグループ(C)は米国の大手銀行。
銀行株が軟調となる中で下落し、政策面の不透明感が材料として意識されたと報じられている。
(6)ゴールド・コモディティ:方向感と価格要因
・金(ゴールド)。
金は一時1オンス4,641.40ドルの最高値を付け、その後も高値圏で推移した。
地政学要因が意識され、安全資産としての需要が強まったと報じられている。
・原油。
米WTIは61.89ドル、北海ブレントは66.35ドルまで上昇した。
供給を巡る不安が意識され、エネルギー関連への関心が高まったと報じられている。
(7)S&P500:方向感と価格要因
S&P500は0.5%下落した。
銀行株が大きく下げ、指数の重しになった。
一部のサイバーセキュリティ関連が下落し、ハイテクの上値を抑えたと報じられている。
米10年債利回りは4.394%へ上昇し、金利動向も意識された。
一方でエネルギーや公益は堅調で、業種間の差が大きい展開だった。
(8)オールカントリー:方向感と価格要因
全世界株の代表的な指標の一つであるMSCIオール・カントリー世界指数は小幅安となった。
日本株が上昇する一方で米国株は下落し、地域差が意識された。
地政学要因を背景に金が最高値圏となり、リスク選好が一方向に傾きにくい環境が示唆された。
為替と金利の動きが交錯し、株式市場でも業種や銘柄の選別が強まりやすい局面とみられる。
広く分散された指数でも、短期的には米金融株の下げなどが影響し得る状況が意識された。
(9)為替と日米金利差:方向感と影響
日米金利差は、米国債利回りと日本国債利回りの差を指す。
ドル円は一時159.45円まで円安に振れた後、158円台まで戻す場面があった。
日本の国債利回りは上昇が伝えられ、国内金利の動向も為替材料として意識された。
米国では10年債利回りが4.394%へ上昇し、金利差が意識されやすい環境が続いた。
一般に金利差が拡大するとドル高・円安方向が意識されやすい一方、当局のけん制や地政学要因で流れが変わる場合もある。
(10)世界情勢・地政学:市場に効いた要因
中東情勢を巡る緊張が意識され、金など安全資産の需要が強まったと報じられている。
イラン情勢を巡っては周辺国への警告が伝えられ、原油市場でも供給懸念が意識された。
米国では対外政策を巡る発言が相次ぎ、市場の不確実性が意識された。
欧州の地政学リスクも言及され、リスク資産の上値を抑える要因として注目された。
こうした外部要因が重なる局面では、株式は業種選別が強まり、金利・為替・コモディティの連動が意識されやすい。
(11)今日チェックしたい指標
- 米エンパイア・ステート製造業景況指数。
- 米貿易物価指数。
- 米小売売上高。
- ユーロ圏の鉱工業生産。
- 英国の鉱工業生産と貿易収支。
(12)私がチェックしている3つの指標
・純金上場信託(現物国内保管型) (1540):22,640 前日比+425で堅調 。
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):34,555 前日比+186で上向き 。
・eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX):19,860 前日比+355で反発 。
金の最高値圏推移が金連動型商品の値動きにも影響している可能性があります 。
(13)まとめ
日本株は高値圏で推移し、指数寄与度の大きいセクターが上昇を牽引しました 。
米国株は銀行株とハイテク株の下落が重なり、指数の重しになりました 。
円は160円手前で当局の警戒感が意識され、為替が市場のテーマになりました 。
金と原油は地政学要因を背景に強含み、コモディティの存在感が増しています 。
株式・為替・資源が同時に動く局面では、材料が複合しやすい点を前提に整理すると理解が早くなります 。
